専門知識がなくても伝わるようラフに消防設備について情報発信をしている消防設備雑記です!

本日は上のイラストのような、学校の廊下に設置されている強く押すと書いてあるボタンの正体について、実際に取り付け工事を行なっている消防設備士が解説していきます!
結論:「発信機」火災報知設備の1つで消火栓の起動に使うもの
こちらのボタン、小学生の頃に興味本位で誰しもが一度は押したくなったのではないでしょうか。
先生に「絶対に押しちゃダメ!」なんて言われるとかえって興味が湧いてしまうものですよね。
かくいう私も、消防設備士になって初めての点検で上司に向かって「これ押してもいいんですか?」と謎の質問をしてしまうほど、なんとなく押してはいけない物というイメージがありました。

結論として、こちらの正体は火災報知設備の一つで「発信機」と呼ばれる装置です。
火事を目視で確認した際に、こちらのボタンを押すことで非常ベルや非常放送を通じて館内全体に知らせることができます。
発信機はもう一つの側面として、「消火栓」の起動スイッチの側面もあります。ボタンが押されると消火栓ポンプが運転を開始して、館内の各消火栓に送水が開始します。しかし、上の写真に示してある発信機下のホース格納箱の中に入っている消火栓ホースのノズルを開かない限り、水が撒き散らされる心配はないです。
以下では、発信機が押された場合に起こることを解説していきます。
発信機を押すと起きること

みなさんが知りたいのは、発信機の正体というよりは何が起きるのかだと思いますのでこちらで紹介していきます!
今回は小学校や中学校に設置されている消防設備を前提として記述していきますので、他建物では違うケースもありますがご了承ください。
非常放送・非常ベルが鳴動
発信機を押す=火災なので、館内全体に非常放送やベルが鳴動します。消防法的にベルは90dB以上、非常放送は92dB以上の音圧が必要ですのでかなり大きな音がなります。
警備会社(SECOMやALSOK等)が出動する
一般に小学校や中学校は警備会社と契約しています。警備会社が学校に設置する警報盤は火災報知設備から信号を取れるようにするため、もし発信機を押すとALSOKやSECOMなどの方が、駆けつけてくることになります。
私は今まで100件以上の学校を点検していますが、今のところ警備会社と契約をしていない学校は見たことないため、ほぼ間違いなくこちらは起きる事象の1つです。
消火栓のポンプが運転する
先ほど説明した通り、発信機は消火栓起動ボタンとしての機能も備わっているので、ポンプ室に設置されている消火栓ポンプが運転します。ポンプが運転すると、発信機の下にあるホース格納箱の中にある消火栓ホースのノズルを開くと放水が可能になります。
発信機を押すことで消防へ通報されるのか

結論から申し上げますと、小学校や中学校では発信機を押すことで消防へ通報されることはないです。
幼稚園や養老介護施設などの自力で避難する人が多数利用する施設では、自動で消防へ通報する装置の設置が義務付けられていますが、小中学校にその義務はありません。そのため、もし火災報知器が作動したとしても消防に自動通報をする機能を搭載していないので、もし実際に火事が起きた際には防火管理者の方などがすぐに通報できるような訓練を行う必要があります。
火事を見たらすぐ押す!いたずらは周りに様々な迷惑がかかる!

最後になりますが、火事になったらすぐに発信機を押すようにしましょう。火事が発覚した際、もし感知器が発報するより先に気づいたら発信機を押せば最も早く周りに火災を知らせることができます。有事の際にはためらうことなく発信機をおしましょう。
逆に興味本位で押してしまうと、小中学校であれば消防には通報されないものの、警備会社の方や学校内にいる皆さん、また復旧作業のために駆けつける消防設備士など、様々な人に迷惑がかかってしまいます。
もしどうしても発信機を押してみたい!という人は消防設備士になりましょう!
ぜひお待ちしてます、、笑
今回は発信機を押したらどうなるかについて解説しました!皆さんの参考になれば幸いです!
今回は小中学校について書きましたが、他にも気になる施設があればぜひお問い合わせいただければと思います!